ソーヤーの過去に更に迫った、とても見ごたえのあるエピソードでした。
AXN LOST
でも、読み込めない事柄も幾つかあります。
最近、何かがソーヤーに足りないと思っていました。
その何かを今回のフラッシュバックの中で気がつくことに...
ワルぶっていたソーヤーがあの手紙を読む度に見せるあの哀しげな表情。
あの表情に何より心惹かれていたのです。
彼が背負っている罪の意識、恨み、悲しみの重さが感じられて、最も彼に感情移入してしまう瞬間だったから。
それでも、今回、サイードがチャーリーに言っていたように一生忘れ去ることはできないだろうけど、過去と区切りをつける時を意識し始めたかも。
ソーヤーが少年時代に経験したことは、手紙を通して聞いただけでも悲惨なものでした。
それが、彼の悪夢として再現されます。
ベッドの下に隠れる少年ソーヤー。
母親の泣き叫ぶ声、銃声の後の静寂、足音がし、ソーヤーの部屋のドアが開き、父親のブーツが向って来る。
そして、父親はベッドに座り...再び、銃声。
彼がそこからどうやって抜け出して、そして、生き抜いてきたのか、想像を絶します。
その悪夢から目覚めたソーヤーの目の前に一頭の猪が...
驚いたソーヤーが棒で叩くと、猪はテントのシートを道連れに逃げ出します。
後を追いジャングルに駆け込んだソーヤー。
彼、そこで囁き声を耳にします。
「報いが来る...」
猪の乱入を聞きつけソーヤーの様子を見に来たサイード。
ソーヤー「楽しいか?」
サイード「ああ。」
本当に楽しそう(笑)もう欠片もソーヤーに対しての警戒心なんて持ってない。
それどころか、会話を楽しんでる♪いい感じです。
2人は島で同じ経験をしている。
サイードがジャングルで何を囁かれたか訊ねるソーヤー。
お前も何か聞いたのか?と訊き返され、ソーヤーは何も聞いていないと立ち去る。
サイードは、何を囁かれたのだろう?
そして、ソーヤーの"報いを受ける"とは?
ソーヤーは、イーサン捕獲時に使った銃と銃弾をジャックに返していなかった。
ケイトが銃を取り返す役目をジャックに申し出る。
どうやって取り返すつもりなのか、気にするジャック。
前にケイトは"キス"を手段にしたから。
明らかにジェラシーを感じます。
一方、チャーリーの様子がおかしい。
クレアにもつれない態度。
イーサンを殺してしまったチャーリー。
こうなると思ってた…
ソーヤーは、再び、ジャングルで猪に襲われる。
その直前には、"囁き”も...
「報いが来る。」
ソーヤーは、自分を2度も襲った猪狩りに向う。
しかし、彼には狩りに必要な知識は無い。
自分の手でイーサンを埋葬しようとするチャーリー。
ハーリーもチャーリーが心配で仕方ない様子。
イーサンの遺体を包んだシートから彼の手が出てる...
まさか、動くんじゃ...とチャーリーを心配しながら怖かったぁ
こういうの、やめてください>製作者さま
ハーリーは、サイードにチャーリーのことを相談。
ジャックじゃなくサイードにという機転の利かせ方がいい。
ハーリー「湾岸戦争症候群になった?」
サイード「陣営が違う。」
どこが可笑しいの?と訊かれると困るけれど、何だか笑えてしまった。
人と鳥(笑)の足跡ばかりを追っているソーヤー。
ケイトが銃を返すのを交換条件に追跡を助けることに。
ケイトが押し切ってましたけどね(笑)
2人はジャングルを奥へと進み...夜になり2人でキャンプ。
とってもお似合いな2人で、これまでにも思わせぶりな場面があったし、この場面でも本当は2人きりで過ごしたかったのじゃないかとソーヤーがケイトに振れば彼女が何とも言えない表情を見せていたけれど、何故かこの2人の間にはセクシャルな緊張感をあまり感じないのです。
それよりもっと似たもの同士の親友のような親密さを感じてしまいます。
むしろ、ケイトとジャックの方が緊張感がある。相反するものを感じるからかも。
そして、"(わたしは~をしたことが)ない"(I Never)ゲーム。
したことがあれば、お酒を一口。
ケイトがディズニーランドに行ったことがないのにソーヤーが驚いてたり、80年代だったからピンクのシャツを着てたとか面白いのもあったけれど、1番、注目したのは、ケイトが結婚していたということ。
その相手があの飛行機の模型の元持ち主?彼女が殺したという...
そして、このケイトとソーヤーには、決定的な共通点があった。島で出会う前に...
ソーヤーも人を殺していた。
そして、お互いに人を殺したことがある事を知ることに。
ソーヤーはケイトの答えを予想していたかのように見えた。
そして、ケイトは、全く予想していなかったみたい。
そのソーヤーが犯した殺人とは...
ソーヤーはヒッブスという男から自分の両親を殺したも同然の"ソーヤー"の情報を得て、オーストラリアへ向い、そして、銃を手に入れる。
"ソーヤー"は、今は詐欺師でなく海老料理の屋台を開いているという。
"ソーヤー"は、なんと、ジェフ・ペリー。
とてもロマンス専門の詐欺師だったとは思えないのですが…(苦笑)
復讐が目的のソーヤーだったけれど、1度目は引き金を引けなかった。
そして、あるバーへ。
そこで、ソーヤーが出会ったのは、ジャックの父親。
自分が元外科医で、息子は父親を裏切ったと思っているが自分は感謝していて息子を愛していると打ち明ける。
しかし、自分は弱いから息子に愛していると言えないと…
そして、何かを迷っているソーヤーに、自分のようになるな、やろうとしていることを成し遂げるように促す。
そして、ソーヤーは、実行した。
"ソーヤー"を撃った。
そして、手紙を読んで聞かせようとする。
ところが...彼は"ソーヤー"じゃなかった。ヒッブスに騙されていた。
ヒッブスに借金があった男を殺す為に話を作りソーヤーを利用したのだ。
ソーヤーは自分には何の関わりもない人物を殺してしまった。
その彼が最期に残した言葉が…
「報いが来るぞ。」
でも、もし、彼が本物の"ソーヤー"だったとしても、ソーヤーの気持ちは晴れなかったのじゃないかと思う。
そして、ジャックの父親が、ソーヤーの引き金を引く後押しをしていたとは...
それでも、結局ソーヤー自身が決断してしたこと。
ソーヤーは、またベッドの下で身を隠す悪夢を見ていた。
しかし、今度は父親が猪に変身...?
そこでケイトに起こされる。
猪は、何を象徴しているの?
2人のキャンプ地にロックが突然現れる。
そして、ロックの妹の死で自分を責めていた義母と彼女の前に現れた犬の話をする。
まるで、ソーヤーに訴えかけるように...
「事故のことで自分を責めるなと...」
やっぱり、得体の知れない人。
サイードが、チャーリーを訪ねる。
自らの経験を話し、一言、アドバイス。
「イーサンの件は、一生、忘れられんぞ。」
「君は、独りじゃない。独りだと思うな。」
とっても説得力があった。チャーリーにも届いたみたい。
ソーヤーを傷つけて独りでキャンプから去ったけれど、今、仲間たちといることで救われているのかも。
ソーヤーは子供の猪を餌に親を誘き出そうとしケイトを怒らせてしまう。
ケイトを探すソーヤーの目の前に、例の猪が現れた。
銃を構えるソーヤー。
しかし、彼は撃たなかった。
どうして、猪を撃たなかったのか?
"ソーヤー"を追うことを虚しく感じたのかも。
そして、この時には聞こえなかった、それまでは猪の登場と共に聞こえたあの囁きは何だったの?
チャーリーは、クレアの元へ。
そして、さっきつれなく断った散歩をする気がまだあるかと訊ねた。
独りで悩むのを止めたみたい。ホッとしました。
チャーリは、みんなに守られてますね。
キャンプに戻ったソーヤーは、ジャックに銃を返す。
冗談で銃を突きつける真似をするソーヤーは、まるで「一緒に遊ぼっ」という感じに見えた(笑)
でも...ジャックはそれに応えてはくれない。
サイードと違ってジャックがソーヤーを簡単に受け入れられないのは、単純に2人の間にケイトが絡んでいるからだと思えるけれど、あまりに単純すぎ?
ソーヤーは、ジャックとの会話から、かつてバーで会った男がジャックの父親だと知る。
彼が死んでしまったことも...
しかし、ソーヤーは、そのことを彼に話さない。
どうして?
ソーヤーは、父親のことも自分のことも受け入れていないジャックを見ていて、今、父親が語ったことを話しても信じてもらえないと思ったのでしょうか。